
「父親と仲良しな人は、上司とも良好」と言われているようです。
ある会社では、面接時に相手の家族構成を配慮した上で「父親とは仲が良いか?」と質問するとか。
その理由として父親との関係がうまくいっている人は、上司とも上手にコミュニケーションを図り、良い環境で仕事ができるから…だそうです。
家庭は社会の縮図!
家族関係、特に父親との関係がうまくいっていると、社会に出たときにさほど苦労しないようです。父親と仲良しだと、社会ではどんなメリットがあるのでしょう?特徴などを見ていきます。
父親は好きですか?
自分の父親が好きですか?小さなころはもちろん、学生時代なども家でたくさんの会話をしたでしょうか?
思春期になると、父親のことが煩わしくなったり、話すのが面倒になる人も多いです。しかし、その時期を超えて、また以前のように、またはそれ以上に仲良しなる人もいるんですよね。
この父親との関係が、社会でも大きな影響を生みます。ここでは、どんなことに関係しているのか見ていきます。
就職活動にも影響する
普段、親とどんな風にコミュニケーションを図っているのかは人それぞれ違います。もちろん、他人にはわからないことです。
たとえば、就職活動の際に内定をいくつか取れた100人にアンケートを行なった結果が以下になります。
「あなたが小中高のとき、自分の父親とはよく話をしていましたか?」という質問に対して、
- 約半数の人・・・普通に話した
- 約2割の人・・・・よく話した
と答えています。
父親を煙たがらずに普通に会話した人が多いことがわかりますよね。
その反対に、内定が全く取れなかった100人にアンケートを行なった結果がこちら。
- 約3割の人・・・普通に話した
- 約2割の人・・・よく話した
という結果になっています。
中には「よく話した」という人もいますが、「普通に話した」という人は内定を取れた人よりも少なめです。また、「あまり話さなかった」という人も約3割いて、父親とのコミュニケーション不足を感じます。
面接は父親との関係が浮き彫りになる瞬間
内定を多く取れる人・全く取れなかった人の父親との関係をアンケートで見ていきましたが、これは就職活動にどのように影響しているのでしょうか?
就活の一連の流れを見ていくと、「この会社に入りたい」と思った会社を受けることになりました。その会社に採用されるための第一難問が書類選考です。そして、その次に行なわれるのが「面接」であり、これが合否を決定するのに一番大切な試験になります。
面接では、その仕事を選んだ動機や内定した際の抱負などを話します。そして身だしなみなどもさりげなくチェックされていますが、一番重要なのは何といっても第一印象でしょう。最初に挨拶した際のその話し方が、ウェイトが大きいのです。
面接は短い時間で行なわれます。その限られた時間の中で「ぜひわが社に来てもらいたい」と思ってもらえることが超大事なわけです。面接で失敗する人はとても多いです。
面接を経験したことがある人は、試験官がどんな人がいるのかを思い浮かべてみてください。自分たちの父親世代の人が多いことに気づくはずです。つまり、父親世代の人の心を掴むような話し方が大切になってくるというわけです。
普段から父親や、父親と同世代の人とよく話している人は、年上の人との会話のコツもわかっていますし、会話の流れもスムーズ。ですから面接でも、自分の思ったことを的確に話すことができるのです。
自分の親世代の上司とのコミュニケーション
父親世代の上司と仕事をするのは、誰でも緊張するでしょう。仕事のことはもちろん、何気ない世間話なども気を遣ってしまうかもしれませんね。
しかし、父親との関係がうまくいっている人は、その問題を軽くクリアできます。相手は上司なのである程度の距離感も気遣いも必要ですが、仕事の話はもちろん、何気ない会話でも盛り上げたり共感することが多いようなんです。
きっとそれは、日ごろから父親と様々なことを話しているからでしょうか。彼ら世代の得意なことや好きなことを知っているから、ウィットに富んだ会話を楽しめるのかもしれません。

歳の離れた上司とも臆することなく話せることは、仕事をしていくうえでとても強みになります。世渡り上手は、父親との関係から既に始まっているのです。
よりよい人間関係にはバランスが大事
よりよい人間関係を築くために大切なのは、バランスです。自分ばかりにフォーカスを当てた生き方は周囲の人を疲れさせ、信頼もなくします。
私たちには男性性、女性性どちらもあります。この二つのバランスを上手に保つことで、人間関係も円滑にいきます。
男性性と女性性って何?
男女どちらの性別で生まれたとしても、個体には男性性・女性性のどちらも存在し、絶妙なバランスを持ちながら存在しています。
男性性は「陽」のエネルギー
「陽」エネルギーは、行動すること、何か成果を上げること、分析する力などを表しています。
女性性は「陰」のエネルギー
「陰」エネルギーは、物や事柄に共感すること、感情に関わること、受け止める力や直感などを表しています。

たとえば自分の夢や得意なこと、それらについて考えるときに様々な可能性などを分析しながらパパッと行動してしまう人は男性性が強く出ています。
それとは反対に、実際に自分で行動はせずに受け止める方の立場が多かったり、直感を大切にして物事を決めていくような場合は女性性が強いのです。
この男性性と女性性、この二つのうちどちらかだけをガシガシ使ってしまうと、バランスを崩して心がしんどくなります。その場合は、自分で軌道修正していくしかありません。
自分で「あ、男性性のエネルギーを使いすぎてるかも」と思ったら、女性性のエネルギーを意識して使う。
たとえば、あまりに突っ走って行動していたら(男性性)、「なるようになるさ」と受け止める気持ち(女性性)を意識して持ってみる。そんな風に自分で少しずつバランスを意識しながら行動し、しんどくない状態を作っていきます。
これは人間関係にも同じことが言えます。周囲の話を聞かずに行動を起こしたり、成果ばかりを気にしていたら、仕事も友人関係もうまくいきません。
相手の話を聞いて共感したり気持ちを受け止めることで、スムーズな人間関係を築きます。自分ばかり貫き通すような生き方ではなく、相手を尊重しながらも自分の思いを大切にすることが必要です。
両親や兄弟姉妹は人間関係に影響する?
父や母、そして兄弟姉妹は、その後の自身の人間関係にも関連性を持ちます。何がどんな風に影響するのか、とても気になりますよね。
父や母との関係の影響
父親との関係は、上司との関係に大きく影響していることをお話してきましたね。
一方、母親とは女性性の代表でもありますが、相手を気遣い、共感し、受け止める力を持っている言わばコミュニケーションの天才とも言える存在です。
男性性と女性性のバランスを上手く取ることで、良い人間関係に繋がっていきます。
兄弟姉妹との関係の影響
父や母との関係と同様、兄弟姉妹との関係も人間関係に影響があると言われています。兄弟姉妹の場合は、友人、知人、同僚との関連性が強いようです。
兄弟姉妹は、血がつながっていて距離感が近いのですが、その分何か問題が起こったとき、その近すぎる距離のせいで大きな揉め事に繋がったり、嫉妬心で喧嘩したりと大きな問題になることもあるでしょう。
相続などが典型的な例ですね。誰がいくら貰うとか、土地や建物をどうやって分配するか…などで言い争いや喧嘩に繋がることをよく耳にします。
ま、お金が絡むとこんなモノなのでしょうが、一度その関係が崩れると元に戻りずらいという弱点もあります。
兄弟姉妹は、仲間意識や横の繋がりの代表格なようなモノです。父や母とは縦の繋がりですから、その関係よりもぐっと近い距離にいます。
仲が良い兄弟姉妹なら、人間関係にも協調性が生まれます。でも仲が悪いと、社会に出たときに周囲の人と上手に付き合えなかったり、孤立してしまうこともあるようです。
この横のつながりは、友人や知人、同僚とも似ています。どんなに仲が良くなっても、付き合いが長くても、ある程度の礼儀は必要ですよね。腹八分目の付き合いが丁度良いのです。
そのような距離感も、兄弟姉妹との様々な経験から学ぶことができます。
まとめ
父や母との関係、兄弟姉妹との関係。色々と見ていくと、本当に社会の縮図が「家庭」なんだと感じます。
生まれた時からそばにいる父と母からの影響は特に大きく、父親との関係性は上司との距離感にも大きく影響。そして、兄弟姉妹との関係がもたらす影響は、自分の人間関係形成の基本にもなっていく。
こんなに自分たちに影響が強いとは気づかず生活していましたが、様々なことを通して成長させてくれることに感謝しなくてはいけませんね。
ただ、以前「家族という病」がベストセラーになったこともあり、一概に家族がすべてではないということも知っておいた方がいいですね。
続編も出ていたのですね^^;
親が毒親や搾取親というケース、きょうだい仲が悪い…想像以上に虚構の家庭もあるでしょう。キレイごとですべて丸く収まるワケではありません。本質的には家族との付き合いはしんどいモノだと管理人は思っています。
すばらしい家族に恵まれている人ばかりではありません。しかし、そのような中だからこそ「家族」について学ぶことはたくさんあるような気がするのですが。
一般的な衝突はどの家族でもあります。自分の心の在り方や、人との接し方を客観的に考察できるのも「家族」のお陰なのかも。