マインドコントロールとは?

平成のはじめ頃から、よく聞くようになった「マインドコントロール」。

 

相手を洗脳して犯罪に手を染めさせるような大きな事件も相次ぎ、その時に話題になったこの言葉は、私たちに衝撃を与えました。

 

今回のテーマは「マインドコントロール」について解説していきます。わかっているようでわかっていなかった再発見があるかも^^

マインドコントロールとは

自分の思う気持ちそのままに相手をコントロールしてその気にさせることです。しかし、マインドコントロールというのは、普段の生活の中でもあちこちで行われています。

 

「新しい本が出るので読んでください」と気になる作家に言われれば、読みたい気持ちが湧いて購入するでしょう。

「この会社をもっと良くしていこう!頑張ろう!」と尊敬する上司が言えば、士気も高まり、一人一人がやる気に満ちていきます。

このような何気ない日常の中でわたしたちは頻繁に、マインドコントロールに遭遇しています。

 

呼びかけややる気というものを別の面で、たとえば犯罪や破滅で利用するとヤバい方向へと進んでいく可能性もあります。

マインドコントロールのやり方

マインドコントロールというと、怪しい商法や宗教を思い浮かべることが多いと思います。実は私もずっとそう思っていて、あまり良い印象はありませんでした。

 

相手を操るような行動は、とても怖いと感じていたので、「マインドコントロール=悪いこと」と思い込んでいました。

 

しかし、本当は心理的に操作することを指しており決して後ろ向きなものではありません。マインドコントロールを理解すれば、自分自身も変な洗脳には引っ掛からず、良い方向へ導かれます。

 

  • 何か大きな目標を掲げたとき
  • 良い恋愛をしたいとき

これらをプラスに導くことも、可能です。行動や感情を正しく導いてマインドコントロールすることに、問題はありません。

 

マインドコントロールのやり方は、どのようなものがあるのかを見ていきましょう。

繰り返すことで思い込みを作る

意識を高め、より仕事や人間関係を充実させるために活用されるアファメーションをご存知ですか?

 

肯定的な文章を唱え、それを自分の体内に理解させます。

 

たとえば、お金が欲しいと思ったら、

  • 仕事を頑張って、ボーナスを貰えた
  • 宝くじに当たって、○万円の臨時収入があった

などと、願望を「もう起きた出来事」として認識させ、願望を成就させる方法です。

 

アファメーションも繰り返し唱えて心身に覚えさせていくのですが、マインドコントロールも同じように繰り返し繰り返し唱えて刷り込んでいくので、方法としてはとても似ています。

 

人間は何度も同じことを聞いていると、それがどんどん染みついてきます。本当じゃなくても「事実」として受け止めます。

 

何度も唱えることで相手は無意識に覚え、たとえそれが思い込みでも正しいことだと認識するようになるのです。

 

否定的な気持ちを癒してあげる

マインドコントロールにかかりやすい人は、恐怖や劣等感を感じている場合が多いようです。

  • 人に嫌われるのが怖くて本音を話せない
  • 周囲を見ても、自分が一番ダメ人間
  • 自分のダメな部分を直したいけど、方法が分からないから劣等感から脱出できない

 

自己否定が強い人は、その心の傷を癒してもらうことでマインドコントロールに自然と入っていきます。自分のことを好きになれない人は、力のある人・影響力がある人の話していることをスッと聞き入れて信じ込んでしまう部分がとても大きいと言われています。

 

良くも悪くも、影響されやすいということです。

 

相手と自分だけの世界を作る

他人を洗脳することは容易です。

 

他人をマインドコントロールの中に引き込む場合は、相手と自分だけの世界を作ります。世の中には大勢の人がいます。そして毎日、様々な人と関わって生きているわけです。

 

相手のことを自分の思うままにするためには、相手を世の中からガードるする。つまり、隔離することでコントロールしていくのです。

 

まず、自分が言うことが世界のすべてであり、他の人の意見は聞き入れないように洗脳します。そして自分以外の人の言うことは、間違いであり「あなたはそれに騙されている」ということを繰り返し伝えます。悪者を作るのです。

 

何度も同じことを言う刷り込み作戦を実行し、心を奪っていきます。相手は信じ切るので心は安定していきますが、またどんどんと強い洗脳を続けられます。怖いです。

 

だからこそ、マインドコントロールの正しい知識を理解しなければいけないと思いますし、悪用してはいけません。

 

マインドコントロールの解き方

マインドコントロールを解きたいと思ったら、以下の方法を試してみてください。

 

解くコツは、「自分はダメだ」という否定的な考え方を「ありのままの自分で良い」「自分は自分」という肯定的な考えに変えていくことです。

 

そのためには、狭くなってしまった視野をもっと広げなければいけません。

 

周囲の言葉を参考に

洗脳を手放すためには、自分だけの考えだけを信じるのは危険な行為です。周囲の人の様々な経験や意見を聞くことは、視野を広げてくれるきっかけになります。

 

マインドコントロールを解きたいと思ったのなら、一人で悩んではいけません。家族や恋人、友人や同僚など、信頼できる人の意見を自分にも取り入れてください。

 

この時、分のことをしっかり思ってくれる、嘘のない人を選んでくださいね。そうでなければ、またマインドコントロールの罠にはまってしまうことになりかねません。

 

もし、周囲の人に話せないようであれば、インターネットなどを参考にしてみるのも一つの方法です。

 

ただそう言っても本人に洗脳されている意識がなければ、解決できません。完全にマインドコントロールされている人は、本人にはそのような意識はないでしょう。

 

変な宗教にハマッてしまい何とか改心させたいと思うのは、むしろ周りの家族です。そのような場合は専門家に頼るしかありません。

思考を変える

洗脳したい側がこちらに話しかけてくる言葉を鵜呑みにせず、思考を変えて考えるのが良いでしょう。

 

「これを買うとお金持ちになる」と言われたとします。洗脳されている場合は「そうだよね。お金持ちになりたいから、まずこれを買おう」という状態になります。実際はお金持ちになることと、その商品は関係ありませんが。

 

しかし「お金持ちになる」ということと「その商品」がセットになって考えてしまうように話を持っていかれると、心理的に信じてしまうのです。

 

 

見事に作戦に乗ってしまっているのがわかりますよね。その手に引っ掛からないよう思考を変換しましょう。

 

「これを買ったからって、何も変わらない」というふうに、若干強引でもいいので、話し掛けてくる言葉の反対のことを言います。

 

心の中で思ってもいいですし、声に出してもOK!『肯定』していたことを否定してみることで、より冷静に物事を捉えることができます。「あ、今まで間違っていたんだな」と気づくのです。

 

もう一人の自分の声でもある『否定』の言葉って、実はとても貴重なんです。

あえてのショック療法

もし、知り合いや家族がマインドコントロールされて苦しんでいる場合、ぜひ実行してほしい方法があります。

 

これは完全に荒療治ですが、心理的にショックを与えることで洗脳を説く方法です。洗脳されている本人は、「私は騙されていない」と思い込んでいます。その思いを完全に壊してやりましょう。

 

何を言っても、こちらは否定的な言葉で返答していきます。マルチ療法などに引っ掛かりやすい人は、意志がぐらつきがちです。

 

それを思いっきりズタズタにしてしまうことが、ハッと気づくきっかけにもなるようです。かなり荒治療ですね。ですが、余計に反抗してしまいそうな気がしないでもありませんが^^;

洗脳にかかりやすい人の特徴

相手に「弱い部分」を知られてそれに付け込まれ、まんまと騙されて高額なものを買ったりしてしまうのが洗脳にかかりやすい人の特徴らしいです。

 

ですから、洗脳に掛かっている人の認識を変えるように、物事を細かくかみ砕いて説明・証明し、心理的にショックを与えてみるのもひとつの方法なのでしょう。

 

大きなショックは受けるけれど現実を受け止めるのには大切なことですし、人生をまた変えるチャンスです。

 

マインドコントロールと恋愛

マインドコントロールと恋愛は、深い関わりがあります。もしかしたら、一番関連性のあるジャンルと言えるかもしれません。

 

マインドコントトールされた女性、あるいは男性の特徴をまとめてみました。あなたの恋愛は大丈夫でしょうか?これを機に振り返ってみましょう。

 

マインドコントロールされた女性の特徴

以前、取引先の人に「好きな男性にまんまと騙されて様々な物を奪われた女性が社内にいる」と聞いたことがあります。

 

女性は相手の男性を信頼していたし彼氏だと言っていたようですが、どう考えても男性は女性を利用しているだけだということが見ていてわかったそうです。

 

当時は「その人、大丈夫なのかなぁ」と思っていましたが、好きな人の言うことを何でも聞きたいという乙女心は何となく理解できます。

 

そして、マインドコントロールの沼にハマってしまうのは、自己否定感が強い女性に多いことも今なら理解できます。

 

相手が「自分を認めてくれた」と勘違いするのです。利用されているだけなのに「彼といると、私の存在価値を感じられる」と誤解してしまう。

 

自分が信頼している人であれば、ついすべての言葉を鵜呑みにしますし、それが悪いことだとは思わないから、洗脳されやすくなってしまうのでしょう。

 

恋愛すると「恋愛が人生のすべて」になる女性は多いです。それが悪いというわけではありませんし、楽しく恋愛できるなら良いでしょう。

 

しかし、相手が自分を「愛してくれているのか」をしっかり観察することも、マインドコントロールに左右されないポイントです。「愛」ではなく「利用」だと感じたら、見切りをつけるのが身のためです。

マインドコントロールされた男性の特徴

ナビゲーター「アザくん」
ナビゲーター「アザくん」

恋愛にどっぷりハマっている男性は、実は女性よりも繊細で傷つきやすいのではないでしょうか?

 

大好きな彼女に対して、言われるままに様々なことを実行したり、買ってあげたり…女性についつい従ってしまう人は多いのです。

 

デートで会っているときは彼女が喜んでいるのを見て、自分も嬉しくなる。もっともっと喜んでもらおうと、つい無理をしてでも自分にできることをします。

 

そして会えない間は、「他に好きな人ができていないか」「彼女にフラれたらどうしよう」などと勝手に不安に思ってしまう。

 

夢中になりすぎて浮気や別れの心配をしながらも、「いつでも連絡を取りたい」という思いに駆られる男性も多いみたいです。

 

どんな些細なこともいちいち恋人に確認したり、頼ってしまったり。愛というよりも相手に依存している状態ですよね。

 

「優しさ」と「甘やかし」は別物です。それをはっきり指摘できる関係こそ、真の恋愛なのではないかと感じました。

 

そして、このようなタイプの男性はストーカーにもなりやすいので気をつけてください。わたしは絶対ダメなタイプです。うっとうしいかも(爆)

依存とマインドコントロール

お互いを理解し、より高め合っていけるような状態は理想ですよね。恋愛だけではなく、それぞれの目標などもきちんと理解でき、離れていても相手を尊重する関係。

 

片方が落ち込んでいたら励まし、相手に良いことがあれば一緒に喜んでいける関係は素敵です。優しさに溢れた時間を共有できます。

 

ナビゲーター「アザくん」
ナビゲーター「アザくん」

依存は恋愛の喜びがありながらも、いつも不安で心が満たされません。恋愛というよりも「自分のことを見てほしい」という強い欲求があり、それが上手くいかないと取り乱しますし、相手にぶらさがって生きていこうとします。

 

また、流されやすく、自分の意見が無いのも特徴かもしれません。この依存は、自分の心身をも破滅します。

 

最近では「メンヘラ」という言葉がありますが、いつも不安定だったり鬱っぽかったり、心の病気になってしまった人のことを指しますが、これは病気です。

 

この病気は心を暗くさせるのだけでなく、死のうとしたり、自傷行為を繰り返したりと切ない行動も伴います。極度の依存は、メンヘラを招きかねなません。

 

マインドコントロールを上手に利用した恋愛と、ただの執着や不安が生み出す依存。あなたは今、どちらの状態でしょうか?

 

まとめ

心理学に沿ってアプローチしていくマインドコントロールは、自分の意志で正しい方法で刷り込み方式を行なうことができれば、相手にとっても自分にとっても悪いことではありません。

 

仕事・人間関係・恋愛どれに対しても良いマインドコントロールを体験することができるでしょう。

 

しかし、それができず一つのことだけにとらわれた考えを持ってしまうと、良からぬ方向へマインドコントロールされたり、他人に依存してしまう結果となってしまいます。

 

世の中には人の弱みや不安に思っていることにつけこんで、騙そうと近づいてくる人が多くいます。
マインドコントロールの本質を学べば、それらに負けることはありません。

 

どちらかが一方的に相手をコントロールするような関係は、良い未来を迎えることができません。特に恋愛は、フィフティフィフティな関係が理想です。

 

自分の心、そして他人と上手にコミュニケーションを取るための手段をしっかり身につけていきたいものです。