
生きていると、様々なことがあります。嬉しいことだけではなく、辛くて苦しいことも。そんな時人は喪失感を味わうことがあります。
喪失感とはどんなものなのか、そして立ち直って乗り越えていくためにはいったいどうすればよいのか。どのようにすれば喪失感を癒やすことができるのか、調べてみました。
喪失感に陥ったときの症状は?
喪失感に陥った時、人はいったいどのような状態になってしまうのでしょうか?もちろん人によって差もありますが、いつもとはまったく異なった感情が溢れ行動も億劫になるのではないでしょうか。
なにかつらい目に遭ったとき、自分がいつもと違うことをしたり感じていたら「もしかして、これが喪失感なのかも…」といった目安になるかもしれません。
また誰か周囲で落ち込んでいる人がいたら、「今は喪失感の中にいるのかもしれない」と気遣ってあげることもできるでしょう。
寂しくてしかたない
誰かを失ったときその失った辛さに苛まれ、どんなときでもそのことが頭から離れません。一人で過ごす時間が長く感じ、寂しくて仕方なくなります。
「どうしよう」「つらい」というような不安な気持ちでいっぱいになってしまうでしょう。
何もやる気が起きない
自分でも信じられないくらい、無気力な状態になります。仕事も今まで好きだった趣味も、何もかもやりたくない。喪失感は人を無気力な気持ちにさせます。
自分の大切な人やペットを失ってしまった…こんな状態になるのは当たり前です。

辛いときや苦しいとき大切な存在が自分の心の支えになりますが、それを失ってしまっては、これからどうして良いのか、何を支えにしていけばよいのか、それがまったくわからなくなってしまう。
帆がなくなってしまったヨットのようなものです。
いつも落ち込み、泣いている
大切な人を失ったときは、深い悲しみや喪失感でいっぱいになります。こころにぽっかりと穴が開、いろいろなことを思い出しては悔やんだり悲しくなったり…。そのことがきっかけで、いつも落ち込みがちになり、泣いてしまう。
誰かに優しい声を掛けてもらったとしても普段なら心に沁みるような一言でも、喪失感いっぱいになっているので、ありがたく受け取ることができません。心に届かないのです。
また些細な言葉や日常の出来事でも、つい落ち込んでしまう。このような状態になってしまったら、気持ちを元に戻すまでは少々時間が掛かってしまいます。
食欲がなくなる
悲しいこと、ショックなことがあると、とても食事どころではなります。喪失感を覚えているときは、食事なんてどうでもいいし、喉を通っていきません。
不規則な食生活は体調不良を引き起こす原因となるので、どんな状態の時もしっかり食事をすることは理想です。しかしそこまで気が回らないほど気持ちが落ちてしまうのが、喪失感が引き起こす状態です。
過食してしまう
喪失感は食欲をも奪ってしまいますが、その逆に「食べ過ぎてしまう」という症状に陥ってしまうこともあります。
好きなものに限らず、何かを口にしていると、悲しさや寂しさを忘れることができる」という人もいます。食べているときは多少気持ちが楽になるのです
喪失感が怒りに変わっていく
喪失感が続くと、時にそのつらい気持ちが怒りに変わっていくことがあります。その怒りは自分自身に向かうこともありますし、別れた恋人やけんかした友人、家族などに向くこともあります。
やり場のない怒りが湧いてきたとき自分以外の誰かにそれをぶつければ、一瞬心がふと軽くなり、イライラが収まったりもしますがでも、それは本当に一瞬のことで、喪失感を手放すことにまではならなりません。
なのでふと我に返った時罪悪感と、またどうしようもない喪失感でいっぱいになってしまいます。
喪失感から立ち直る方法
喪失感に陥ったときのままでいると、ずっとその暗闇から抜け出せなくなる場合もあります。ひどいときは心の病気になってしまい、長期にわたって治療をしなくてはいけなくなるかもしれません。
そうなると自分自身はもちろん、周囲はとても切なく苦しいものです。病気にならないためにも、喪失感を乗り越えるための方法を知っておくことがとても大切です。
自分の思いを吐き出してみる
喪失感を覚えたときに効果的なのが、「自分の思いをありのまま吐き出してみる」ということです。
たとえば、
- 日記に書きなぐる
- ブログに思いを書く
- 人に話す
あなたが安心して吐き出せるところで良い。
ブログはだれが書いたのか他人にはわからないので、本音を書けるかもしれませんね。
わかってくれる人に話す
先ほど「自分の思いを吐き出してみる」ことを立ち直る方法としてご紹介しました。喪失感から立ち直るには、人に話すことはとても効果的です。気持ちをわかってくれる人に話すことは、立ち直る大きなきっかけとなります。
自分と同じように、つらい経験をした家族や友人。その人々の話を聞き、自分の話もしながら、「みんな辛いのに頑張っている」「辛いのは自分だけだと思っていたけど、こんなに大変な思いの人がたくさんいる。頑張ろう」と思える場合もあるでしょう。
また喪失感から無事に抜け出した人の話を聞くことも、「いつかは自分もこんな風に元気になれるんだ」という希望につながり、前向きになれます。
環境を変える
つらいからといって家に閉じこもって泣いていては、いつまでも暗闇の中にいるような時間を過ごしてしまいます。気分転換を兼ねて、環境をちょっとだけ変えてみませんか?
住むところや仕事を変えるとなると、ちょっと大変ですが、手軽にできることはたくさんあります。
たとえば、
- 趣味でしていたことを極めるため、習い事を始める
- プチ旅行で非日常を味わってみる
など、手軽にすることができます。
他にも美味しいものを食べに行ったり、何か資格取得を目指して勉強したり、息抜きや集中できることを見つけるだけでも気分は紛れます。
喪失感ととことん向き合う
自分が過度に落ち込んだり辛かったりしたら、それをきっかけにどんどん憂鬱な気持ちになってしまいますよね。でもそれを逆手にとって、「喪失感ととことん向き合う」というのも手です。
喪失感から目をそらしていては、いつまでたっても気持ちが上がることはありません。
- 自分がなぜこんなにつらいのか?
- どうしたら、今よりも気持ちがラクになるのか?
それをじっくり考えてみるのです。喪失感から抜け出すための思わぬヒントが見つかり、暗闇から抜け出すことができるかも知れませんよ。
クリニックに頼ってみる
ただ、「自分ではどうしようもできない」といった深い傷を負ってしまうと自分自身の力だけでは難しいケースもあると思います。そんな時は、思い切ってクリニックに行ってください。
先生に話を聞いてもらうだけで心も軽くなります。そして、クリニックでの時間が拠り所となり、着々と明るい光が見えてくるかもしれません。
敷居が高く感じたり、通うのが恥ずかしい…という人もいらっしゃるかも知れませんが、決してそんなことはありません。再び楽しい毎日が送れるように手助けしてくれる大切な場所です。
まとめ
色んな角度から「喪失感」と向き合う方法、対処法を見てきましたが、人の心はそう単純でないのも重々承知しています。上にあげた方法で立ち直れるのなら、喪失感は軽いとも思っています。

管理人も深い喪失感を3度経験してきています。両親、親友そして大切な人を失いました。どん底に落とされたとき深い悲しみを感じているのに、泣けない。時間がストップしてしまい感情も湧き上がってこない…。
日にち薬とはよく言ったモノで、結局のところ、時間が必ず癒やしてくれます。それが何年なのか、何十年なのかはわかりませんが、でも必ず前を向けます。
もしあなたが深い傷を負ってしまったのなら、立ち直れないのなら、無理に何かをして紛らわす必要はありません。ですが、淡々で良いからしっかり生きてください。