
恐らく、私たちの多くが「時間は当たり前のように存在しているもの」と考えているのではないでしょうか。
ところが、一説によると、時間の概念とは、人間が生み出した最大の思い込みだと言われています。
ここでは、時間の概念というものを考え直し、思い込みから解放されることを目指していきたいと思います。
時間の概念とは、「単なる計算の方法」
時間は、「地球や人類の誕生と同時に、自然に生まれたもの」ではありません。月日の概念も、時間の概念も、人類の教養が進化したことによって、後から生まれたものなのです。
もちろん、「単なる計算の方法」と言っても、時間の概念は、何の根拠もなく生まれたものではありません。厳密な物理的根拠から生まれたものなので、全く価値のないものとは言い切れません。
現に、時間というものがあることで、物事を予定通り進めたりすることができるなど、便利な側面もあります。
ただ、現代社会では、当たり前のように、時間に追われる生活をしている人が多いですよね。でも、先ほどお話したことを踏まえると、時間に追われているということは、「幻想に追われている」とも言えます。
世界を見渡すと、時間の概念そのものがない民族も存在しています。その人たちは、自然のリズムに合わせて、時間という数字から完全に開放された生き方を続けているそうです。
でも、その人たちの人生はスムーズに回っているので、時間の概念がなくても別に問題はないという良い例です。
一方、先進国に生きる私たちは、時間の概念を絶対視している傾向がありますよね。その結果、自然の流れから離れ、時間の概念に追い立てられるようになってしまったのです。
動いているものは「時間」ではなく、「自分」だった!
私たちは、時計を見ながら時間を確認し、「時間が動いた」と感じますよね。ところが、動いているのは時間ではなく、実は私たちだったという驚愕の学説があります。
この学説を打ち立てたのが、歴史に名を残ず天才学者・アインシュタインです。アインシュタインによると、人生のそれぞれの「場面」を移動しているのは、紛れもない人間だというのですね。
このことを、私たちの日常生活を例にとりながら考えてみたいと思います。
私たちは1日の中で、家にいたり、仕事に行ったり、遊びに行ったりと、様々な場面を体験します。そのプロセスの中では、当然時間も動いていますよね。
でも、よくよく考えてみると、動いているのは、果たして時間なのでしょうか。動いているものは、時間ではなく、行動している私たちだと言えますよね。
そんな「動いている私たち」と連動するかのように、後から時間が動いていく…こう考えるのが自然です。また、事前に何かの予定を立てる時も、先に動くのは時間ではなく、私たちです。

なぜかと言うと、「〇月〇日に△△をしよう」と、脳内で思考しているのは私たちです。そして、その予定通りに動こうとするのも、私たちです。月日や時間が、先に動いているわけではありませんよね。
このように考えると、「本来なら、私たちが時間をコントロールするのが自然の姿」と言えます。言い換えれば、私たちがコントロールするべき「時間」に、こちらが支配されるのは不自然な姿だと言えます。
アインシュタインのこの学説は、時間に支配され、追い立てられる私たちへの警鐘に感じられますね。
時間の概念から解放されても、幸せに生きていくことができる
先ほどもお話したように、世界を見回すと、時間の概念を持たずに生きている人々もいます。そして、その人たちは、そのリズムで生きることに慣れているので、不幸ではないようです。
もちろん、現代社会に生きている私たちですから、時間の概念全てを排除することはできません。ある日突然、全く時間を守らなくなったら、信用にかかわることもありますよね。でも、今まで自分の中にあった時間の概念を、少し緩めてみることは十分に可能です。

このように、時間の概念から解放されるための工夫を取り入れることで、今まで感じたことのない幸せの感覚が戻ってきます。
時間の概念から解放された時、どのように心が満たされるか、ぜひ体感してみてください。
時間の概念をそれほどストイックに持たなくても、幸せに生きることができると実感できるのではないかと思います。