ヴィパッサナー瞑想法などで恐怖や不安・トラウマなども消せるの?

 

ヴィパッサナー瞑想法とは、瞑想施設に10日間入り、その間、誰とも話さずにひたすら瞑想するというものです。

 

かなり覚悟が必要な、ストイックな瞑想法のひとつとして知られています。

 

ヴィパッサナー瞑想のやり方 サマタ瞑想との違いは?
ヴィパッサナー瞑想のやり方 サマタ瞑想との違いやヨグマタ瞑想(ヒマラヤシッダー瞑想)について掲載しています。また、自己流の瞑想は危険なのかも考察していますので合わせてご覧ください。

 

では、ヴィパッサナー瞑想をすると、どのような効果が得られるのでしょうか。

 

ヴィパッサナー瞑想法では、恐怖や不安を克服しやすい

ヴィパッサナー瞑想法は、心に抱えている恐怖や不安を克服する効果が期待できると言われています。

 

先ほどもお話したように、ヴィパッサナー瞑想は、10日間誰とも話すことなく、ひたすら瞑想だけをするというものです。言い換えれば、「10日間は、ひたすら自分の内側と対話する」ということです。

 

自分の内側と静かに対話すればするほど、心の奥底に潜んでいたネガティブな思いが顔を出し始めます。毎日の生活を忙しくこなしている時は、自分のネガティブ感情に向き合う暇などありませんよね。

 

また、自分のネガティブ感情は、「できれな思い出したくない」と考えている人がほとんどです。そのため、心の奥底にしまい込んで、「なかったこと」にしてしまっているのではないでしょうか。

 

 

しかし、ヴィパッサナー瞑想法で徹底して自分と対話すると、長年無理に封印していたネガティブ感情が、「こちらを見てほしい」とばかりに顔を出し始めるのです。

 

でも、ここで逃げずに、落ち着いて自分との対話を続けると、恐怖や不安の原因・正体がわかり始めてきます。

 

そして、そんなネガティブな思いを持っている「人間臭い自分」を、丸ごと受け入れられるようになります。

 

その結果、恐怖や不安は自然におとなしくなり、心が安らかになるという効果が期待できるのです。

 

人によってはトラウマを解消できる場合もある

 

ヴィパッサナー瞑想法を実践すると、長年のトラウマが解消されるというケースもあります。しかし、これに関しては、「人によって効果が違う」としか言えない状態です。

 

ひたすら瞑想を続けていると、長年のトラウマが、瞑想中に再浮上してくることがあります。ここで、そのような自分自身と、過去の思いを直視し、再び自分の内側の状態を落ち着けることができれば、トラウマが少しずつ解消されると言われています。

 

しかし、瞑想中に再浮上したトラウマに感情を振り回されてしまった場合は、トラウマの解消はすぐにはできません。

 

この場合は、トラウマの解消はいったん諦めて、自分自身を落ち着かせて調えることに集中する必要があります。

 

トラウマを解消させたくて、ヴィパッサナー瞑想法にチャレンジする人も少なくありません。でも、無理にトラウマを解消しようとすると、かえって自分を苦しめる結果になる場合もあります。

 

このような場合は、1度でトラウマを解消しようとせず、時間をかけて向き合うことが大切です。

 

ヴィパッサナー瞑想はどんな人がやっても効果があるの?

ヴィパッサナー瞑想法で効果が出る人・出ない人

ヴィパッサナー瞑想は、自分の内面を調え、あるがままの本来の自分自身を取り戻すのに大きく役立ちます。でも、ヴィパッサナー瞑想をした人全員に、この効果があるわけではありません。

 

では、ヴィパッサナー瞑想で効果が出る人・出ない人の違いとは何なのでしょうか。

 

ヴィパッサナー瞑想で効果が出やすい人は、「瞑想にある程度慣れている人」です。ヴィパッサナー瞑想は、10日間もの間ひたすら無言で瞑想するわけですから、初心者にはかなりきついですよね。

 

そのため、その瞑想を苦に感じない人、つまり瞑想に慣れている人の方が、すんなり瞑想状態に入ることができるというわけです。

 

また、感情のブレ幅が少ない人も、ヴィパッサナー瞑想法で効果が出やすい傾向があるようです。ヴィパッサナー瞑想中は、様々な思いが浮かんできて、自分の内面をかき乱します。

 

でも、感情のブレ幅が少ない人であれば、それに振り回されることなく、冷静に自分を調えることができます。そのため、瞑想での効果もたくさん受け取りやすい傾向があります。

 

逆に効果が出にくいのは、「今まで全く瞑想をしたことがない」という人です。

 

このタイプの人は、リラックス状態を作るコツから身に付ける必要があります。瞑想状態に入るのは、あくまで、その次の段階です。そのため、内なる自分とすぐに対話をするのは難しいかもしれません。

 

また、日頃から感情に振り回されやすい人も、なかなか効果が出ない傾向があります。

 

このタイプの人は、瞑想中に浮上したネガティブ感情やトラウマに、振り回される可能性が高いからです。1度この状態に陥ってしまうと、冷静な状態を取り戻すのが大変です。

 

中にはパニックになる人もいるので、効果を実感するまでにはかなりの時間がかかる可能性があります。

 

 

ヴィパッサナー瞑想以外のオススメ①自律訓練法

ヴィパッサナー瞑想で効果が期待できない場合は、「自律訓練法」もオススメです。

 

自律訓練法は、座ってゆっくり呼吸しながら、自分の体の各部位ひとつひとつを観察していくものです。

 

この時、例えば「右の腕が重い」など、小さく声に出しながら、自分自身を観察していきます。そして、常にゆっくり深呼吸をして、リラックス状態を作りながら行うことが大切です。

 

これにより、瞑想のための第一歩である、リラックス状態を作るコツがつかめると思います。瞑想初心者の人は、いきなり瞑想をせず、まずは自律訓練法から始めてみるのもいいですよ。

 

ヴィパッサナー瞑想以外のオススメ②ゆる体操

 

瞑想に不可欠なリラックス状態を作るには、ゆる体操もオススメです。

 

ゆる体操は、立った状態・座った状態・寝た状態などを作り、体の色々な部位をゆったり動かしていくものです。これによって、固まった体をほぐし、リラックス状態を作りやすくするのです。

体が固まっていると、リラックスできませんから、まずは体からほぐすというアプローチなのですね。

 

ちなみに、このゆる体操は、年齢・性別問わず、誰でも負担なく気軽にトライできますので、ゼヒ試してみてください。結構、肩こりの改善ににもなりますよ^^